入札金利証券

数年前に発生した流動性危惧と資金調達難のとばっちりを食ったのが地方政府です。州政府はサブプライム問題を90年代から認識しており、解決の努力もしていました。そんな彼らにも資金調達難の波が一斉に襲いかかったのです。州政府も巨額の借金を抱えていて、少しでも金利負担を抑えようと努力をしていました。主として短期の金利で資金を調達し借り換えを繰り返しており、それは、入札金利証券と呼称され、金利は、7日から35日ごとに、購入希望者による入札で決まっていました。

お金が流れていた頃は何も問題はなかったものの、ARSを引き受けていた銀行は、0.25%もの高額の手数料をせしめていたので、購入希望者が少ないときは、自腹でARSを購入していたのです。

銀行ははるかに低金利で大量の資金を調達できていたので、ARSを購入しても利益が出て、更に手数料も獲得していました。しかし、その後に発生した住宅価格の下落で、州政府の税収も減少傾向のなか、ARSの購入希望者は皆無になりました。しかも、銀行はサブプライム問題で巨額の損失を出して、資金調達に四苦八苦し、州政府に回してやる余剰資金はなくなったのです。買い手不在のなか、州政府のARSの調達資金は暴落していきました。